コラム

認定薬剤師研修シール問題

石川県薬剤師研修センター長
吉藤 茂行


 薬剤師であれば誰でも取得できる認定薬剤師が、調剤報酬のかかりつけ薬剤師の取得要件の一つになっていることで大きな問題が起こった。2019年2月ごろインターネットのオークションに、認定薬剤師資格取得に必要な単位である研修シールが出品され、売買されていることが発覚した。これに驚いた厚生労働省は、石川県薬剤師会をはじめ研修シールを発行しているすべての生涯学習プロバイダーに通達を出し、研修シールの取り扱いに厳重注意を行った。

 一方、出品された研修シールはすべて日本薬剤師研修センター(G01)の研修シールであったため、日本薬剤師研修センターは都道府県薬剤師会をはじめG01研修シールで研修会や学会等を実施している全国の機関に、研修会受講者の事前確認(住所や薬剤師免許番号など)と研修シール交付時の本人確認に厳重な対応措置を要請した。
 また、研修シール売買の不正が発生した原因の1つは、G01研修シールに研修会を特定できるコード番号が印字されていなかったことである。そこで日本薬剤師研修センターはこれまでのシールのデザインを大きく変更し、詳細な研修会番号を印字した。
 石川県薬剤師会は薬剤師認定制度認証機構(CPC)から認証G08を取得し、県内の研修会にG08研修シールを発行しているが、シールには研修会番号が印字されているので対象の研修会を特定できる。もし研修手帳に貼付されたG08研修シールに疑義があれば当該研修会の受講者名簿を確認すればよい。厚生労働省の通達を受けて、私どもは本会の研修会実施者に受講者名簿(受講者名は自署)の整備と余剰シールの確実な返却をお願いした。

 さらに日本薬剤師研修センターは、G01認定薬剤師が更新の申請をする際、他プロバイダー発行の研修シールをG01研修手帳に貼付して認定単位として計上する場合は、それぞれの研修シールにシール発行元プロバイダーの「研修会受講証明書」を添付することを本年7月以降開催の研修会に義務付けた。新規認定薬剤師の申請の場合も同様である。これは、他プロバイダー発行の研修シールが信用できないということではなく、自分のところのG01認定薬剤師の受講を疑っているのである。
 石川県薬剤師会会員の中には、日本薬剤師研修センターG01認定薬剤師が100名程度おられる。種々の研修会において本会G08研修シールも受領されているので、請求があれば受講証明書を発行するつもりである。しかし、これには手間と費用(請求者が負担)がかかるので苦慮している。

 私ども石川県薬剤師研修センターの真の目的は、会員の皆様をはじめすべての薬剤師の自発的な生涯学習を支援することである。本会本部や支部、あるいは他の団体が実施する研修会や学会に一人でも多くの薬剤師が参加されることを切に望んでいます。研修会で受領した研修シールそのものが皆様の学習を証明しています。

(本会会誌「県薬レポートNo.81」から転載)

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